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共働き世帯の増加を背景に、中食市場は10兆円を突破。

弁当、レトルト食品、調理済み冷凍食品、総菜といった「中食」に対する支出が増加している。日本総菜協会が発表した「2018年度版総菜白書」によると、2017年の中食市場は前年より2.2%伸びて10兆555億円と初めて10兆円を突破。10年前と比較すると123%の成長ぶりだ。織物・衣服10兆8000億円 医薬品10兆5千億円に迫る勢いで、外食市場25兆円の3分の1を超える市場に拡大してきている。

背景にあるのは、共働き世帯の増加による時短家事ニーズの高まりだ。内閣府が発表している男女共同参画白書によると2016年の共働き世帯数は1129万世帯。1980年と比較すると約1.8倍の増加となり、今後も増えていくことが予測される。また厚生労働省が発表している2016年国民生活基礎調査によると、18歳未満の児童を持つ母親が働いている比率は67.2%、約7割の母親が子育てしながら働いていることがわかる。一方で高齢者世帯や一人暮らし世帯の増加も、中食市場の成長を後押ししている。

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男女共同参画白書(概要版) 平成29年版より

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平成28年国民生活基礎調査より

これを受けて、総菜各社の売上も好調だ。RF1(アールエフワン)ブランドで持ち帰り総菜を展開するロック・フィールドの2018年4月期の売上は前年比3%増の522億円。また柿安ダイニングを展開する柿安本店の2018年2月期の売上は前年比1%増の439億円と過去最高だ。ロック・フィールドはパック詰めのサラダや総菜など加工済み商品の供給能力を高める。神戸市の工場を増床し、8月をめどに生産能力を前年比で2倍にする。静岡県磐田市の工場にサラダ用野菜の研究施設を設け、5月に一部の運用を始めるなど、商品開発にも力を入れる。

コンビニ・食品スーパーの総菜売り上げも増加している。2016年の売上を見るとコンビニは5.0%増、食品スーパーは3.6%増とどちらも好調だ。ローソンでは、店内調理の弁当や総菜を提供する店舗を18年度末までに4割増の6000店に増設。ファミリーマートでも、協力工場と組み、20年2月期までに累計350億円を投資して中食の生産体制を強化するなど、付加価値の高い総菜の開発や出来立て総菜の提供時間延長などの取組みを強化する動きが活発化している。一方でこのところコンビの客を奪っているドラッグストア業界でも24時間弁当や総菜を提供するなどで売上を伸ばしている企業が増加。中食を巡る戦いは、さらに激しさを増しそうだ。

働く女性が増え可処分所得が増えていくことで、毎日の食に対するニーズはさらに高度化していく。時間を節約して簡単に食事を済ませたいというニーズがある一方で、たまには贅沢して日頃のストレスを解消したい。中食でも家庭料理と同じような母親の味を楽しみたい。健康を維持できる総菜が欲しいなど、高度化する食のニーズに応えていくことがますます重要になってくる。