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「リンクルショット メディカル セラム」の大ヒットから学ぶ、女性マーケティングのヒント。

毎年恒例の「日経MJヒット商品番付」2017年上期(1月~6月)の顔ぶれが昨日発表されました。東の横綱には、19年ぶりの日本出身横綱として大相撲を盛り上げた「稀勢の里」が、西の横綱には、発売1カ月で274万台を販売し、18年3月末までに累計1270万台の出荷を計画する据え置き型のゲーム機「ニンテンドースイッチ」が選ばれました。

 

今回、私の目を引いたのは東の前頭に選ばれた、ポーラ化粧品の「リンクルショット メディカル セラム」です。

 

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この商品は、ポーラ化粧品が15年の歳月をかけて開発した日本初のシワを改善する薬用化粧品です。シワのメカニズムを一から研究し直した結果、世界初のシワ改善メカニズムを発見。約5400種の素材をひとつひとつ検証して、シワを改善する新医薬部外品有効成分を発見しました。その後製品化のためのデータ収集やテストを入念に実施し、有効成分を真皮に届ける「ニールワン真皮浸透処方」を開発。2017年1月に発売がスタートした生まれたての新商品です。

 

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20gで16,200円(税込)とかなり高額な商品にも関わらず、発売1ヶ月で販売計画を大きく上回る約25万個、36億円を売上げました。2017年度の当初の販売目標は100億円に設定していましたが、1月~3月の売上も好調なことから125億円に上方修正。全売上の5%を占める大ヒット商品になりつつあります。この新商品効果もあって、2017年12月期の売上を期初より60億円プラスの2330億円に、また営業利益は25億円プラスの335億円に上方修正しています。

 

富士経済の調査結果によると、「女性のシワの悩みの深刻度」に関する調査では、約6割の女性がシワを気にしていることがわかっています。高齢化が進むにつれて、シワに悩む女性はうなぎ上りといってもよいでしょう。ところが、シワのメカニズムの発見やシワを改善する画期的な方法の開発についてはかなりの難題であったことが推測されます。「シワをできるだけなくしていつまでも美しくありたい!」という女性ニーズはわかっていたものの、その悩みを解消する研究や技術が各社追い付いていなかったと言えます。ポーラ化粧品が開発した「リンクルショット メディカル セラム」は、真皮まで届きシワを改善するという商品特徴が多くの女性ニーズと合致した結果大ヒットにつながりました。ただその裏には15年間に亘る地道な企業努力があったということを知って、ポーラ化粧品は女性に寄り添った本当に素晴らしい会社だなと思いました。

 

一方で、誰にでもわかりやすい効果・効能(ベネフィット)を持ったこの商品は、製品発表とともにマスコミ各社が取り上げ、パブリシティ効果で拡散したことも大ヒットした一因です。

 

さらに、ポーラ独自のビューティディレクターや全国の百貨店での対面カウンセリングにより顧客1人ひとり肌状態をチェックし使い方を説明する、といった丁寧な接客が顧客との信頼関係を醸成。新規客の購入が増えたことも予想以上の販売に結び付いた一因と言えます。

 

高齢化の進展で注目されているシニア市場ですが、今一つ成功事例が聞こえてきません。そんな中、今回の「リンクルショット メディカル セラム」は、「いくつになっても美しくありたい」という女性の潜在ニーズを満たして大ヒットしています。単なるお悩み解消というよりも、「今よりもっと美しくありたい!」という女性の貪欲な気持ちを満たして、大きな喜び(うれしいという気持ち)を提供できた結果だと思います。

 

モノが売れない時代といいますが、「女性が喜ぶモノやコト」「女性がうれしいと感じるモノやコト」を提案できれば、女性は必ず振り向いてくれます。