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コインパーキングの上に空中保育園?

働く女性の増加に伴って、認可保育所に入所できない待機児童問題は、一向に解決の道筋が見えてきません。2013年4月、安倍晋三首相は17年度末までに「待機児童ゼロを目指します」と明言しました。しかしながら、厚生労働省が先日発表した資料によると、平成27年4月の待機児童数は23,167人だったものの、年度途中に育児休業明け等により保育の申込みをしたものの入園できない人の数は、10月時点で22,148人増加しています。その結果4月の待機児童数とその後の増加数を足すと、45,315人となり、平成26年10月と比較しても2,131人増加しているのです。

 

そんな中、東京急行電鉄株式会社と株式会社フィル・カンパニーは相互に連携し、既存のコインパーキング上部を活用した空中保育園施設を2017年年8月頃に新設することを発表しました。 

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この空中保育園は、東横線・目黒線武蔵小杉駅から徒歩3分に位置し、フィル・カンパニーが培ってきたノウハウを活用して東急電鉄子会社の東急ライフィア株式会社が運営する7台分のコインパーキング上に2階から4階を新設し、川崎市の認可保育園を設置するものです。元来の駐車場機能を残したまま上部を保育園とすることで、駐車場運営を続けたい土地所有者と保育園新設を望む地域の両方の要望に応えることができ、保育園建設用地不足解消の手法となることが期待されます。保育園は、川崎市内で5つの保育園を運営する社会福祉法人尚栄福祉会が「すこやか小杉保育園」として運営します。

 

昨今、首都圏では待機児童の増加や保育園建設用地不足など、子育て環境整備に関する課題を抱えています。この課題解決のため、人口増加が著しい川崎市では保育園の設置を積極的に進めており、なかでも武蔵小杉駅周辺は、大型マンション分譲や商業施設の開業によるファミリー世帯の増加に伴い、市の保育園整備指定地域に指定されています。

 

東急電鉄は、これまで子育てしやすい環境づくりに積極的に取り組んでおり、武蔵小杉東急スクエアをはじめとした駅近接の商業施設や賃貸住宅「スタイリオ」など、東急線沿線に22の保育園を誘致してきました。

 

また、フィル・カンパニーは、コインパーキングの上部“未利用”空間を有効活用する「空中店舗フィル・パーク」事業により、新たな土地・空中活用の推進を行ってきました。

 

保育園不足の背景には、保育園建設用地不足と保育士不足の問題があります。今回の取り組みは、保育園需要の多い都心部に比較的低コストで開園できることが想像でき、今後の展開に期待がかかります。駐車場運営を続けたい土地所有者、保育園を運営する法人、そして利用する地域住民にとってもまさに3方良しのアイデアではないかと思います。待機児童問題が一日も早く解消して女性が働きやすい環境なれば、出生率の増加にもつながり、明るい日本の未来が描けるのではないでしょうか。