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女性向けファッション雑誌に未来はあるのか?

日本出版販売(日販)は6月1日、2016年3月期の雑誌の売上高が32年ぶりに書籍を下回ったと発表しました。

雑誌の売上は年間を通じて店頭売上の落ち込みが続き15年3月期比9.9%減の2434億円。定期誌・ムックは対前年で6.4%の売上減少。特に女性誌はファッション誌が対前年11.8%減、ティーンズ誌は対前年7.7%減と大幅に落ち込みました。休刊が相次ぎ、創刊数91点に対して、休刊数は177点となっており、販売部数の減少も売上減少の大きな要因となっています。

一方、お笑い芸人の又吉直樹さんの芥川賞受賞作「火花」など話題作が相次いだ書籍は0.5%増の2475億円となり、書籍の売り上げが雑誌を上回る結果となりました。

雑誌売上減少の要因のひとつとしてコンビニエンスストアで雑誌が売れなくなってきたことが大きく影響しています。コンビニでの雑誌の売上実績は対前年12.8%減で返品率は51.2%。納品した雑誌の半分以上が売れ残る結果となっています。

☛確かにコンビニでの売上不振が雑誌売上の減少につながっていることは事実ですが、本質的な原因は女性のファッション誌離れが日に日に進んでいるということです。スマートフォンの普及により、ファッション情報が手軽に入手できること、少子高齢化に伴ってファッション雑誌購入者層が減少していること、そもそもファッションが憧れの対象ではなくなってきたこと、付録(おまけ)販売がメインと思えるような販売競争に明け暮れてきたことなど、女性がファッション誌を買わなくなった理由はいくつも考えられます。一方で光文社の「VERY」や「CLASSY」「JJ」など好調な雑誌があるのも事実です。これらの雑誌に共通するのは「地道な読者調査によるリアリティのあるファッション提案していること」や「読者の立場に立って真面目にファッションを楽しむことを提案していること」です。つまり、出版社側が発信する「素敵な女性になってほしい!」という強い思いが読者に伝わることで共感が生まれ、その結果女性読者に愛されるブランドに育っていているのだと思います。

光文社の雑誌のように、素敵になりたいと思う読者と真摯に向き合い、ファッションを含めた新しいライフスタイルを提案していくことができれば、女性ファッション誌の未来も決して暗くはないのではないでしょうか。